投資家の方や経営者なら、誰もが一度は「未来が見えたらなぁ」と思ったことがあるはずです。
未来が見えれば、
伸びる分野に賭けることができますからね。
いや、投資家や経営者に限らず、誰にとっても「未来が見える」というのはひとつの願望のはずです。
私は占い師でもアナリストでもありませんが、「未来」について考えたことを書いていきます。
未来は少し見えている
「未来を見る」というのは、
人類にとって大きな願望のひとつです。
未来を見ることができれば、実現するためにより頑張ることができるし、実現させないために、対策を打つこともできるからです。
わからないこと、見えないことは「リスク」とされるので、何が起こるかわからない未来は、人類にとってリスクのひとつです。
そのため、たとえば占い師は、
星やタロットカードを使って、
未来を見ようとしてきました。
投資家は、決算書やテクニカルチャート(過去の株価を並べたグラフのようなもの)を使って、未来の株価を予測しようとしてきました。
統計学や人工知能の分野では、
もう少し科学的に未来を予測しようとしています。
でも今のところ、人類は未来を正確に言い当てることはできません。
最近だって、感染症のエキスパートたちが、
ことごとく予測を外すのを目にしてきました。
仮に、本当に未来が見える人が現れたら、
世界中が放っておかないですよね。
その力を利用したい人がたくさんいるからです。
でも今のところそんな話はないので、
未来を正確に当てられる人はいないのでしょう。
余談ですが、世界トップレベルの投資ファンド「ブリッジウォーター(レイ・ダリオ創業)」も、未来予測に多額のリソースを使っていますが、損失を出すこともあります。
ヘッジファンドの帝王タイトル失いかねない、災難続きのダリオ氏
レイ・ダリオ氏に限らず、Google(アルファベット)やFacebook(メタ)のような世界トップレベルの頭脳でさえ、見通せない未来はあります。
そんななか、少なくとも私のような一個人がどう足掻いたところで、未来を正確に見ることなんてできないわけです。
ただ、「未来は少し見えている」という見方もあります。
たとえば、博報堂の「未来年表」を見れば、今後起こる可能性のある出来事を把握することができます。
医療や技術、人口など、様々なジャンルがあって、たとえば、「2025年の日本の人口」といったようなことがわかります。
日本の人口については真新しくないですが、「えっ、そうなんだ」と思うような情報がたくさんあります。
自分の現在の年齢を入力すれば、「何歳のときに何が起こる」といったことも知ることができます。
もちろん、未来予測なのでデータ通りにはいかない場合もありますが、素人が思いつきで予測したデータではないし、将来の出来事に関しては、ほぼ決まっているようなものもあります。
たとえば商業施設やホテルの開設のような出来事です。
「いや、それは未来予測じゃなくてただの事業計画でしょ」と言われたらその通りですが、たとえば、不動産投資をしている人にとっては、こういった情報は有益になり得ます。
我々って計画が実現してはじめてその話題に乗る傾向がありますが、大きな出来事を実現させるためには、長い時間をかけて練った計画が必要だし、それは日常的に発表されています。
感染症のような不意打ちを正確に予測することは不可能ですが、人間が自ら実現させようとしている出来事に関しては、ある程度未来が見えているといっても良いのではないでしょうか。
たとえば、宇宙旅行に関して言えば、今のままいけば、数十年後には、「ちょっと頑張れば(旅費のこと)」誰でも行けるようになります。
これは数十年後の未来予測ですが、
けっこう信憑性があります。
また、GoogleやFacebookのように、お金がたくさんあって、世界トップレベルの頭脳を有している企業についても、未来を創る力があると言えます。
たとえば、先日社名変更をしたFacebook(メタに変更)は、仮想空間(VR)に注力すると発表しています。
FacebookがVRの先駆者というわけではないですが、Facebookが力を入れれば、業界は活性化するはずです。
キャリア形成に活用する
未来が少し見えるとして、
ではそれが何の役に立つのか?
何の役に立つかは人それぞれの立場次第ですが、一般的な話をすると、キャリア形成のひとつの道標になります。
「AIに奪われる仕事」が話題になったこともありますが、AIに限らず、世の中には、「新しく生まれる仕事」「消滅する仕事」があります。
一昔前は、日本には「武士」がいましたが、今の時代に「オレは武士だ」と言ったら、無職の変質者です。
10年前くらいまでは、「YouTuberは頭がおかしい」と笑われていましたが、今じゃみんなが休日にYouTubeを観て過ごしていいます。
時代の移り変わりによって、仕事は生まれたりなくなったりしますが、こういった情報もいろいろな発信元から公開されています。
個人ブログのような信憑性の薄い情報から、
なんちゃら機関のようなお堅い情報まで、
情報は世の中に溢れています。
もしも割りの良い人生を生きたいなら、
こういった情報に目を通しておくべきです。
誰かの未来予測に振り回されるのはよくないですが、真実が含まれていることは事実です。
たとえば、日本でもレジの会計が少しずつ無人になってきていますが、若いフリーターがレジの会計係としての仕事を続けるのは危険です。
理由は、仕事自体がなくなる可能性があるのと、仮になくなる場合、キャリアの積み上げができないからです。
レジ係は身近な例ですが、他にもなくなる可能性のある仕事はたくさんあります。
- 仮に仕事がなくなっても別の場所に移動すれば良い
- ある日突然なくなることはない
↑のような理由もあるので、「今すぐ」という話ではないですが、次のような面もあるので、多少の危機感を持っておくべきです。
- 転職可能年齢を過ぎてから仕事がなくなるときつい
- 仕事がなくなると、それまでのキャリアが無駄になる可能性がある
逆に需要が伸びる仕事もたくさんあります。
たとえば、私の業界(WEB/IT)で言うと、「データサイエンティストは将来性がある」と、ここ数年言われています。
これから生まれる仕事は不明確な点が多いですが、医者のように、今後もある程度安定しているだろう仕事も存在します。
こういった情報は色々なところから入手できるので、自分の将来のキャリアをちゃんと考えているなら、チェックしておくべきです。
まとめ
未来の情報を活かせるかどうかは個人次第ですが、自分が生きている世界に今後起こり得る出来事には目を通しておいたほうが良いです。
「自分に関係あるとは思えない」こともあれば、身近なこともあります。
たとえば、個人的に今の日本でタバコを吸っている人は頭が悪いと思っています。
だってそのうち、タバコを吸える場所はなくなりますよ。
「今はまだある」と言う人もいると思いますが、長く吸えば吸うだけ、健康にも害を与えるし、やめるのが大変になります。
未来が見えたなら、タバコがいかに時代遅れの産物かってことがわかるはずです。