都心のオフィス街のカフェでひと息ついていたある日。
ビルから一斉に人があふれ出してきた。
「あぁ、もう12時か……」
ランチタイムのはじまりだ。
目の前を通り過ぎていくのは、ほぼ全員スーツ姿の会社員たち。12時ぴったりに動き出すこの集団を、私はいつも不思議な気持ちで見ている。
時間をズラすと、自由な空間が現れる

東京のオフィス街のランチタイムは戦場だ。
チェーン店はどこも長蛇の列、どこへ行っても「満席です」の札。
たまに路地裏の穴場が見つかればラッキーだが、毎日そんな運も続かない。
私はあの光景がどうにも苦手で、
空腹よりも“人ごみに突っ込む不快感”が勝ってしまう。
だけどあるとき気づいた。
「時間、ズラせばいいんじゃないか?」
会社によっては12時〜13時が厳密に決まっている場合もあるが、フレックスや裁量労働、在宅勤務なら話は別だ。
そしてこの視点は、ランチに限らずあらゆる場面で使える。電車、カフェ、観光地——大衆の動きとは少しだけ違う時間帯に動くだけで、快適さは段違いになる。
満員電車は“避けられる”。私が選んできた生き方

「満員電車が嫌い」なのは、もはや全国民の共通認識だと思う。なのに、なぜか毎朝のラッシュは今日も変わらない。
私はこの違和感を、大学生の頃から抱いていた。
そして社会人になっても、「満員電車に乗らなくて済む生き方」をずっと選び続けている。
- 在宅ワーク
- 徒歩圏内の職場に引っ越す
- 朝5時台の電車に乗る
- 混雑の逆方向の電車に乗る
どれも、自分で実際にやってきたことだ。
「そんなの無理だよ」と言う人もいるけど、実際にやってみれば案外できる。特別な才能も、お金もいらない。ただ、“少しズラす”勇気だけだ。
レールから外れた既卒ニートが見つけた「空いてる時間」

私は新卒での就職に失敗して、既卒ニートになった時期がある。自分でも「社会からこぼれ落ちた」と思っていた。
でも、ある平日の昼間。何気なく出かけて、公園のベンチに座ったとき、私は“ズレた世界の心地よさ”に気づいてしまった。
- 公園では親子連れが笑っていた
- 都心のスターバックスで、座る席を自由に選べること。
- 通勤ラッシュ時には満員の電車がガラガラだった
- 映画館が貸切状態だった
「こんなに静かで快適な時間が、日常にあったんだ」と知ったとき、世界が違って見えた。
それから私は、世の中の「多数派の時間」から少し外れた場所に、たくさんの心地よさがあることを知った。
「ズレて生きる」を今日から試してみる

- 朝早く起きて、始発に乗ってみる
- 飲み会を断って、自分の時間をつくってみる
- 平日に有休を取って、美術館に行ってみる
どれも、たった少しの“時間のズレ”だ。
けれど、その少しのズレが、人生に大きな違いをもたらす。
他人に合わせるのではなく、自分にとって心地いいリズムで生きる。そうすれば、あらゆる場所で「空いている時間」「誰もいない空間」「自分を取り戻せる瞬間」に出会える。
まとめ:ズレた世界は、思っているより生きやすい
- 満員電車も、混雑ランチも、避けようと思えば避けられる
- 「周りに合わせなきゃ」という思い込みを捨てれば、時間にも心にも余白ができる
- 既卒ニートだった私は、ズレた時間に希望を見つけた
だから、今日から少しだけズレてみてほしい。
ズラしたその先に、「意外とこっちのほうがいいじゃん」という世界が待っているかもしれないから。