あなたのビジネスメール、ちゃんと読まれていますか?
返信が来なかったり、伝えたつもりが伝わっていなかったりする経験はありませんか?
「メールは送ったからOK」ではなく、「読まれて、理解されて、相手を動かす」までがビジネスメールの本当の目的です。
この記事では、IT業界で日々大量のメールのやり取りをする私が、コピーライティングの技術を取り入れた「相手に行動してもらう」ためのメール術を紹介します。
人を動かすビジネスメールの基本設計

ビジネスメールは単なる連絡手段ではなく、「相手の行動を促す」ことができて初めて価値を持ちます。
どれだけ丁寧に書いても、読まれなければ意味がありませんし、読まれても伝わらなければ、結果につながりません。
この章では、ビジネスシーンにおける「伝わるメール」「動かすメール」を実現するための基本構成と考え方をお伝えします。
一つのメールには基本的に一つの主題を
基本的に、一つのメールには一つの話題です。
あれもこれも伝えたい気持ちは分かりますが、主題が多すぎると受け手は混乱します。
読者が考えることが多いメールは、返信が遅くなったり、内容が一部忘れられたりする原因になるので気をつけましょう。
結論から書く(=PREP法の活用)
メールの基本はパッと見で結論がわかることです。
ビジネスメールに必要なのは小説のようなストーリー性ではありません。
忙しい相手ほどメールを流し読みします。
ですから、結論から書くことが最も重要です。
件名や冒頭文で「何の話なのか」が分かるようにし、続けて理由・詳細・補足といった形で情報を展開しましょう。
PREP法
- P(Point):要点・結論
- R(Reason):理由
- E(Example):具体例
- P(Point):再度要点で締め
相手にしてほしいことは目立つように書く
相手を動かすためには、
相手にしてほしいことを明確にする必要があります。
読み手がメールを読み終えたとき、「で、どうすればいいの?」となってしまうのはNGです。
行動を促す【コールトゥアクション(CTA)】を明示的にしましょう。
例:
- 「〇月〇日までにご返信ください」
- 「ご確認のうえ、承認をお願いいたします」
- 「下記のリンクより登録をお願いします」
目立たせるために【太字】や、リスト・囲み枠などを使うのも有効です。
読まれるレイアウト・フォーマットの工夫
見た目が悪いだけで中身まで悪く見える。
これはビジネスメールにも当てはまります。
どれだけ良い内容を書いていても、「読むのが面倒そう」と思われた瞬間にスルーされてしまう可能性があります。
この章では、そんな「読みにくさ」で損をしないために、読みやすいメールを実現するためのレイアウトとフォーマットの工夫を紹介します。
適度に空白行を入れて圧迫感を軽減
改行なしでギッシリ書かれたメールは、それだけで「読む気が失せる」ものです。
段落ごとに1行空けるだけで、読みやすさは格段に向上します。
文章量が増える場合は、箇条書きや引用返信なども活用して構造化しましょう。
スマホ閲覧を前提にした文章設計を
現代ではメールの多くがスマホでチェックされています。
パソコンで読めるからといって、長い1文を詰め込んだり、改行なしで書いたりすると、スマホでは読みづらくなります。
1文の長さは40〜50文字前後を意識し、長文は小見出しや区切りを入れて、スクロール疲れを防ぎましょう。
メールは万能じゃない:伝わらない前提で動く
どれだけ気をつけて書いても、
誤読・誤解は起こり得ます。
- 迷惑フォルダに入っていた
- スマホの通知だけで本文を見ていない
- 「今度見よう」と思って忘れられている
メールは送って終わりではなく、「届いているか/読まれているか/伝わっているか」を確認して初めて完了です。
返信が来なければ、「ご確認いただけましたでしょうか?」という軽いリマインドを入れましょう。
まとめ:伝わる+動かすメールの条件
- 一つのメールには一つの主題
- 結論から書く(PREP法)
- 明確で目立つアクション指示(CTA)
- 圧迫感のない段落分けと空白行
- スマホ前提の構成と文量
- 万能ではないと理解し、リマインドを
メールの役割は「送ること」ではなく「相手に行動してもらうこと」です。
相手が「わかりやすい」「返信しやすい」と感じるメールこそが、ビジネスで成果を生む“強いメール”。
今一度、自分のメールに問いかけてみてください。
このメール、本当に読まれてるだろうか?と。