テレワーク(在宅勤務)で集中できない方へ。テレワークでの集中方法と未来の働き方について

  • 家だと誰にも見られていないからついついダラダラしてしまう。
  • もっと効率的に家で仕事がしたい。

IT業界でテレワークで働いている私が、実体験をもとに効率的に在宅で働く方法を解説します。

目次

テレワーク(在宅勤務)で集中して仕事をするための方法

今回は「テレワークで集中できない」という方向けに、在宅でも集中して仕事をするための方法を書いていきます。

また、テレワークの試験的な導入が未来の働き方にどのような影響を及ぼす可能性があるのかも書いていきます。

起床・就寝時間を死守する

テレワークで集中するためには、
生活リズムを整える必要があります。

テレワークを始めたばかりの方は、
こんなことを考えるかもしれません。

「テレワークだからいつも少し遅くまで寝ていられる」

「テレワークだからもう少し遅くまでお酒を飲める」

ですが普段と生活リズムを変えてしまうと、どこかで悪影響が出ます。

たとえば、ダラダラして過ごした後の月曜日の午前中って、仕事が捗らなくないですか?

それと同じです。

Point

テレワークだからといって、毎日が週末になるわけではありません。一定の生活リズムを保ちましょう。

在宅勤務で集中したいなら意志の力に任せるのではなく習慣化する

テレワークで集中するためには、意志の力に頼るのではなく行動を習慣化する必要があります。

テレワークを始めたばかりの方は、「家だと集中できない」「やっぱり会社のほうが良い」と思ったりするかもしれませんが、それは家での仕事が習慣化されていないからです。

逆に言うと、会社での仕事がやりやすいと思っているのは、会社での仕事が習慣化されているからです。

【会社での習慣化の例】

  • 朝出勤したら給湯室でコーヒーを淹れる。
  • 自分の席でコーヒーを飲みながらメールを確認する。
  • 勤務開始時間になったらミーティングをする。
  • 12時にいつもの洋食屋でランチ

たとえば学生から社会人になったり、転職して新しい職場に行った時なんかは、新しい場所での生活がルーティン化されていないので、不便やストレスを感じたりするはずです。

会社の近くの定食屋に1人で行ったら、そこは社内の人たちに定番のランチ場で、ちょっと気まずい思いをするなんてこともあるはずです。

それと同じで、テレワークを始めたばかりの人が、「集中できない」「思っていたのと違う」と感じるのはある意味当たり前のことです。休日でもあまり家にいないタイプであればなおのことです。

たとえば「ほんの1週間くらいテレワークをする必要がある」というだけであれば、習慣化することはできないかもしれないし、する必要もないかもしれないので、「集中できない」状態のままやり過ごすというのも全然ありだと思います。

会社で仕事をしている時だって、
そもそもずっと集中できていましたか?

ちょっとおしゃべりしてみたり、タバコを吸ってみたり、ネットサーフィンをしてみたり、適度に息抜きしながら仕事をしていませんでしたか?

もしも今後もテレワークをしていく必要があるのであれば、家での仕事を徹底的に習慣化する必要があります。

たとえば、朝8時は〇〇をやる、11時にランチ、15時にコーヒーといったようにです。

Point

人間は基本的に楽なほうに流されてしまう生き物だと思うので、モチベーションみたいなギャンブル要素の高い感情に任せて行動を決めるのは危険です。何も考えなくても手が動くくらいに習慣化しましょう。

在宅勤務でもきちんと身だしなみを整える

テレワークで身だしなみを整えるのは、集中して仕事をするために重要なことです。

テレワークだと、「誰にも会わないから」という理由で寝起きのまま仕事をする方たちもいるようです。

寝起きのまま仕事をしても問題ない方は、それでも良いと思いますが、「集中できない」という方は、たとえばパジャマのまま仕事をしてしまうと、「眠くなったからちょっと横になろう」という事態になってしまいかねません。

ここだけの話、
私は眠りに落ちたことがあります。

人生終わったかと思いました。

スーツを着たほうが良いとまでは言いませんが、髪型や洋服などをある程度整えていれば、「今は仕事中」という暗示を自分にかけることができます。

Point

一日中家だからといって、寝起きのまま仕事をするのはやめましょう。

「1杯のコーヒー」などスイッチになるものを作る

習慣化と被る部分もありますが、仕事始めるためのスイッチになるようなものを用意するのは、集中するための一つのアイデアです。

Point

これはNLP(神経言語プログラミング)のアンカリング(条件付け)の考え方です。

たとえば普段の生活の中で、「〇〇をしたら●●になる」「〇〇をしたら△△な気持ちになる」といったようなことはありませんか?

たとえば、緊張した時に「手のひらに人と書いて飲み込む」みたいなやつです。

上の「〇〇」の部分に入れるものを意図的に作れば、その〇〇を行うことで、ほぼ自動的にスイッチが入ります。

私の場合は、朝6時にパソコンのスイッチを入れる時にコーヒーを飲みます。

在宅勤務用にデスク環境を整える

テレワークで効率的に仕事をするためには、自宅のデスク環境が非常に重要になります。

テーブルがないからといって床にパソコンを置いて仕事したら、おそくら集中できないでしょうし、あっという間に身体を痛めると思います。

たとえば、
デスク環境を整えるためにできることは以下です。

  • 仕事場と寝室などを分ける
  • テーブルと椅子を使用する
  • テーブルまわりには何も置かない
  • マルチモニターを用意する

テレワーク時代の働き方を考える

ここまでテレワークで集中するためのアイデアを書いてきましたが、さいごにこれからの働き方についてちょっと未来予測的なものを書いていきます。

コロナウイルスの影響で、現在いくつかの企業がテレワークを実施、または検討段階に入っています。熊谷さんのGMOはいち早くテレワークに移行しましたね。

テレワークへの移行の現在の流れは、コロナウイルスによる突発的なものだと表面上は見ることができますが、必ずしもコロナウイルスが全てとも言えず、たとえば3月くらいからいち早くテレワークに移行した企業の中には、あらかじめ未来の働き方を見越して準備していたところも多いと思います。

逆に、国から緊急事態宣言が発令された時点で、テレワークが可能なのに未だにテレワークに移行していない企業というのは、動きが遅いというか、トップに未来が見えていないのではないかと思ったりします。

検討段階なのに実行に移せていないのは動きが遅いし、検討すらしていないのはもはや論外だと思います。

テレワークへの移行の流れは、必ずしもコロナウイルスだけの影響ではなく、今後の未来の働き方にも影響していきます。

たとえば、これまでの企業といえば、どこに本社があるとか、自社ビルかどうかとか、従業員規模などが非常に重要視されていました。就活希望ランキングで上位にあがるような、いわゆる大企業、一流企業ですね。そういった企業が、良い企業、価値のある企業とされていました。

今でも大企業は大企業のままですが、一方で、大企業のリストラがニュースになったり、思うように利益を出せなくなっている例もあります。

日本人なら誰もが知るように、日本という国は、借金まみれ、かつ、少子高齢化社会という未来の見えない国です。

ここで考えておかなければならないことは、環境が変わるとゲームのルールが変わるということです。

景気がよく、未来の見通しが明るい時代には子どもがたくさん生まれます。日本が戦後ものすごいパワーで成長したのは、戦争の抑圧と飢餓感からくるエネルギーと購買欲からもたらされたものなのかもしれません。

たとえば一家に一台のテレビがなかった時代には、テレビを買うために懸命に働き、ようやく手に入れたテレビの画面を前にして家族総出で感動したのだと思います。

そして企業もそんな需要に応えるために、会社を大きくし、人手を増やしていきました。

バブル時代に生きたことはありませんが、バブル当時は、内定後に辞退されないように囲い込みがあったなんて話も聞きますね。それに比べると、リーマンショック当時や現在のコロナ危機にぶち当たってしまった就活生は気の毒です。

とにかく、需要があって、作れば売れるみたいな時代の時には、当然供給サイドのリソースが必要になるわけで、求職者に対しても「とにかく来てくれ」という状態になるわけです。

正社員には終身雇用が約束され、
年次にそった昇進の階段が用意されていたわけです。

ですがこの流れを維持できていたのは、「明日は今日よりもより良くなる」と皆が信じることができたからです。「定年まで雇用しますよ」という終身雇用の約束は、「明日は今日よりもより良くなる」という推測のもとでのみ機能する幻だったのです。

そのため、「明日は今日よりもより良くなる」という未来が見えなくなると、企業は採用を控えるようになりました。

そして、今いる人たちで業績を維持、または成長を試みようと考えました。これはコストカットの経営戦略です。

ここで一つ気になる話があります。

私は仕事上経営者と話すことが多いのですが、多くの経営者がほぼ例外なく「人が欲しい」と言っています。

実際のところ、もう少し大きな枠組みで見ても、ここ最近の就活市場は「買い手市場」と言われています。

ですが別の側面を見ると、希望の企業からの内定がもらえなかったり、新卒とはまた別ですが、非正規雇用の人たちの割合が増加しているわけです。

補足※非正規雇用割合に関しては、65歳以上(男性)の方の割合が増加していることも要因のようです【マイナビ】平成30年間の労働市場を振り返る。非正規雇用はどう変化したの

これらは一見矛盾しているように見えますが、実際のところ、経営者に話を聞いてみると、求職者は「来ていることには来ている」ようなのです・・・。

つまり「人が欲しい」は、正確には「良い人が欲しい」ということなのです。※中途者の話です。

「良い人が欲しい」というのは、まぁ一見すると当たり前のことのように思えますが、これもコストカットの話につながります。

景気の上昇局面で需要がたくさんある時には、言い方が悪いですが、多少頭が悪くて効率が悪い人であっても任せる仕事はあるでしょう。たとえばトップ営業マンの雑用係という仕事であっても、先の見通しが明るく需要さえあれば、雑用係に給料を支払ってでも雇い入れる価値があります。

ですが先の見通しが暗く需要の減少局面では、雑用係の仕事はなくなり、雑用係に給料を支払う意義が失われます。

企業が利益を出すための方法はいくつかあります。

  • 新商品をヒットさせる
  • 既存商品の価格をあげる、購買頻度を高める
  • コストカットする

そして、働き手の減少、物溢れの日本で生き残っていくために、手っ取り早い方法としてコストカットが選ばれることもあります。

たとえば経営者の中には、
「従業員は宝だ」と言う人たちもいます。

ですが少しシビアな話をすると、会計上では、働き手の存在は【費用】です。つまり「備品」とかと同じです。

経営戦略というボードの上では、いかにしてこの【費用・負債】を使って利益を出すかというゲームが行われています。

ゲームのルール

「利益=受け取るお金」を「負債、費用=支払うお金」が上回れば、このゲームは負けで、経営者は敗者と見なされます。

このゲームで勝つには、「新商品・サービスをヒットさせる」ような奇抜なアイデアも有効ですが、より少ない駒で勝つという方法もありなわけです。

ものすごく回りくどい言い方になりましたが、ここでようやくテレワークの話につながります。

テレワークに関連した話で、たとえばGMOの熊谷さんは「ほぼ影響ない」というような発言をしました。

この話にあまりピンとこない方もいるかもしれませんが、いかにして【費用・負債】を使って利益を出すかというゲームにおいて、この発言はパラダイムシフト的な発言です。

このゲームで勝つにはより少ない駒(費用)で勝つ方法もありという話を先にしましたが、たとえば会社(ビル)などをなくすだけでも、相当なコストカットになります。

「ほぼ影響ない」という話を聞いて、従業員側の視点として、「GMOさんもほぼ影響ないって言っているしうちも早くテレワークにしてよ」と思う方もいるかもしれませんが、もしもあなたが会社でこれといって成果を出していないのなら、テレワークへの移行は雇用の危機につながるということも念頭に置いておいた方が良いです。

たとえば上記の熊谷さんの発言を踏まえたうえで、これはあくまでも想像の域を超えないですが、熊谷さんが、自社の数千人の社員誰もが「朝9時にパソコンの前に座って、仕事中一秒もパソコンから目を離さずに、きちんと一時間の休憩を守って、時間通りに仕事を終わらせて退勤して、顧客第一に考えて行動し、会社の利益を最優先して仕事をしている」と考えていると思いますか?

少なくとも私は思いません。

つまり何が言いたいかというと、すごく天邪鬼な見方をすれば、「仕事をしない人がいても(利益を生まない人がいなくなっても)会社はまわる」ということだと思います。

実際、コロナによる緊急事態宣言を機にテレワークを始めた方の中には、「思ったよりもやることがない」とか「ゆっくり仕事できる」とか感じた方もいると思います。

それは、たとえば会議がなくなったり、移動時間がなくなったりなどの影響もあると思います。

ただ、これは見方を変えると、「そもそも8時間働く必要(8時間分の給料を出す必要)があるのか」とか「移動時間をなくせば一人当たりの担当顧客数を増やせるのではないか?」といった話しにもつながっていきます。

これらを踏まえたうえで、「テレワークって集中できない」という方に、少し厳しい話をすると、今回のテレワークはもしかすると一時的なものかもしれませんが、【少なくとも今回のテレワーク期間で「テレワークをしたらどうなるか?」という経営戦略上のデータが取得されますよ】ということは言っておきたいです。

テレワークでもバンバン商品を売る人、テレワークになった途端メールなどのレスポンスが遅くなった人。

「影響のあり・なし」というマクロなデータの影で、「各個人の行動という」ミクロなデータの取得が行われます。なので、「集中できない」とか「自由」とか思っていたら後悔することになるかもしれません。

今回のコロナに関連したテレワークはいずれ終わるでしょうが、働き方の変革の大きな流れはもはや止めることはできません。

これまでは、「液晶テレビのシャープの自社ビルってすごいよね」というように、ある程度企業体の全容は目に見えていましたが、未来の企業体は、「何やっているかよくわかんないけどスゴイ企業」というようなかんじで、ブラックボックス化していくのではないかと思っています。

業績はすごいけど物体としての会社がないみたいな。日本国内の需要縮小によって経営のルールは変わりましたが、テレワークなどの導入によって、働き手のルールもおそらく変わっていきます。

会社がある時は、出勤してそこにいれば仕事をしているとみなされます。たとえ8時間ネットサーフィンをしていてもです。

ですが会社がなくなり出勤が必要なくなれば、働いていることの証明は「存在」ではなくなります。別の何かで証明する必要が出てきます。これはつまり、ゲームのルールが変わるということです。

コロナによるテレワークの導入を望んだ人は誰一人としていないと思いますが、望む望まないに関わらず、結果として働き方のパラダイムシフトが今起こりつつあります。

最後は少し深刻な話になってしまいましたが、むしろこの機会をチャンスだと捉えて、未来の働き方を考えましょう。

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