- お客さんの前で話すと、頭の中が真っ白になって何を話せば良いかわからなくなる
- しゃべりが苦手で、沈黙の時間が生まれてしまう
- 話がうまくまとまらずに、商品が売れない
私自身、口下手で内向的なので、コンサルティングの仕事をするときに、何度も悩みました。
たくさんの本を読みましたし、
セミナーにも行きました。
そのような経験を経て、内向的な人にとってベストな方法はこれしかないと思ったので、ご共有します。
成果を出すためには準備がすべて

内向的な人、しゃべりが苦手な人が、営業やコンサルティングといった、対面での仕事で成果を出すためには、人よりも事前準備に時間を使う必要があります。
口から先に生まれてきたような人であれば、何の準備もせずにアドリブで商品を売れるかもしれません。
けれども、内向的な人にとってそれは難しいです。
なぜなら、内向的な人は、よく考えてからでないとしゃべれないし、相手のペースに乗せられてしまうと、自分の言いたいことを言えなくなってしまうからです。
その場で考えてしゃべることを用意すると、本当に伝えたいことを伝え忘れてしまう可能性がありますし、話す内容に戸惑っている間に話の流れを相手に持っていかれてしまうと、商品やサービスの良さを伝えられなくなります。
具体的に何をするかというと、導入〜クロージング、相手にする質問など、実際の商談の場をシミュレーションして、台本をつくります。
台本をつくって、はじめから話すことを決めておくことで、商談の場で「何を話そう」と考えることがなくなりますし、台本の流れに沿って話すことで、相手のペースに飲み込まれることもなくなります。
実際、私はコンサルティングの仕事をする際には、必ず台本を用意しています。
導入〜クロージングまでの台本をつくる
具体的に話していきましょう。
どのような台本を作るか?
どこまで細かく決めておくかは人それぞれですが、最低限、「導入〜ゴールまでの道すじ」は決めておいたほうが良いです。
たとえば、BtoBで商品を売るケースを考えてみましょう。
ゴールは商品を売ることです。
お客さんからの「買います」とか「見積もりをお願いします」といった言葉がゴールになります。
ゴール設定は簡単ですね。
ゴールを設定した後は、「こんにちは」と挨拶してから、どのようにしてゴールまで持っていくかの流れを考えます。
いきなり「買ってください」と言うわけにはいかないので、少しずつ段取りを取って進んでいく必要があります。
「買います」と言ってもらうために通っておく必要があるのは、以下2つです。
- なぜ商品を買うべきなのかを伝える
- 相手自身に現状を把握させる
商品を買ってもらうためには、「なぜその商品を買うべきなのか?」を伝える必要があります。
極端な例ですが、「みんな買っているので買ったほうが良いですよ」というのも理由のひとつになります。
ただ、売り手から「買ったほうが良い理由」をベラベラとまくし立てても、「自社商品だから良いこと言うのは当たり前だ」と聞く耳を持ってもらえません。
「買うべき理由」は、相手の事情にあわせて伝える必要があります。
たとえば、テレワークをしている人に椅子を売ることを考えてみましょう。
訪問販売の人が突然訪ねてきて、「この椅子は人気No.1で値段もかなり安いんですよ」と椅子を目の前に出されても、「いやいや、今はちょっと」となると思います。
けれども、もしもあなたが腰痛持ちで、「うちの椅子、素材が固いから腰が痛くて」と伝えた後に、「この椅子は腰痛持ちの方にピッタリの椅子なんですよ。腰痛で悩んでいる方みなさんに非常に満足していただいており、売り上げもNo.1なんですよ」と言われたら、ちょっと興味がわくと思います。
相手が重要視している点について話してあげれば、相手は話に乗ってきます。
けれども、相手が重要視していない点についていくら話しても、「うるさい」と思われるだけです。
ですから相手の状況を把握する必要があるのですが、そのために質問を使います。
そしてその質問は、
事前にすべて考えておきます。
質問を事前にすべて考えておき、質問によって話の流れをコントロールしていきます。
また、質問には、相手に相手自身の現状を言葉に出させる(把握させる)意味もあります。
たとえば、インターネットの広告枠を社長に売るケースを考えてみましょう。
商談の導入として、「社長、最近集客どうですか?」と聞きます。
「まったく問題ないです」と言われたら別の訴求が必要ですが、ここでは仮に「なんとかしたいと思っています」と回答がきたとしましょう。
その後、「集客がしたいならインターネット広告をやるべきです」と説明していくのですが、「なんとかしたいと思っています」とはじめに言っている以上、「集客には困っていない」という断り文句を相手は使えなくなります。
仮に「いや、今は困っていないので」と言ったら、「いやいや、じゃあさっきの話は嘘だったんですか?」という話になります。
このように、質問には様々な効果があります。
この場で質問についてすべて語ることはできませんが、内向的な人は、相手にする質問内容をすべて事前に用意しておいたほうが良いです。
たとえば以下のようなイメージです。
- 今の時期、集客いかがですか?
- どのような集客方法を使っていますか?
- 費用対効果はいかがですか?
- インターネット広告に興味はありますか?
ちなみに、お伝えし忘れていましたが、台本はパソコンの「メモ帳」機能を使って書いたり、手書きで紙に書いたりするのが良いです。
頭の中ですべて覚えられる人であればそれでも構いませんが、目に見える形で用意しておいたほうが安心です。
今だと、オンライン商談が主流になっていると思うので、パソコンのメモ機能で残しておくのがオススメです。
私は実際にメモ帳を使っています。
雑談もテンプレでOK
商談の台本をつくるという話をしましたが、雑談もテンプレでOKです。
あなたはどうかわかりませんが、私は雑談も苦手です。
雑談も苦手なので、雑談内容もテンプレを用意しています。
友人や異性との会話は雑談が中心なので、すべてテンプレというわけにはいきませんが、ビジネス会話では雑談は挨拶みたいなもので、内容なんて誰も気にしていません。
とりあえず本題までつなげば良いだけです。
ですから、テンプレートを用意しておいて、どんな相手にも同じように話せばOKです。
どんな内容を話すかですが、夏は「暑い」とか冬は「寒い」とか、ニュースで話題になっていることとか、なんでも大丈夫です。
いくつかピックアップしておいて、
台本に書いておきましょう。
ネタ帳をつくっていた

私が会話に台本を使うようになったのは、大学生くらいの頃からです。
その当時はビジネス相手との商談ではなく、恋愛相手の異性でしたが、私はしゃべりが苦手だったので、会話のネタや、褒め言葉などを一冊の手帳にまとめていました。
褒め言葉については、ほぼすべての褒め言葉に関する本を読んで、そこから1,000個近くピックアップして書いていました。
アホらしく思えるかもしれませんが、すべては勝つための準備です。
行き当たりばったりで勝てるようなコミュニケーション能力を持っている人であれば良いですが、少なくとも私の場合は持っていませんでした。
持っていなかったので、
準備に時間をかける必要がありました。
やっぱり今でも、
準備はすごく大事だと考えています。
まとめ
相手のどんな反論にも論理的に返すことができて、バンバンと商品を売ることができる。
いつ話しかけても面白い返答が返ってくる。
そんな人間に生まれてきたらよかったし、そんな人間になれたら良いなと思っていますが、今の私はそうではありません。
「内向的」や「コミュニケーション能力が低い」といった悩みをお持ちのあなたも、きっとそうだと思います。
けれども、内向的でも、コミュニケーション能力が低くても、戦い方を考えれば勝つことができます。
この記事では、その戦い方の一つのアイデアとして、「台本をつくる」ことについて書いてきました。
もしよければ試してみてください。
