つい先日、トヨタ自動車が職場からの距離制限を廃止して、どこでも在宅勤務ができる試みをはじめて話題になりましたね。
このようなニュースは世間に刺激を与えるので、後に続く企業が今後も出てくるはずです。
あなたは今テレワーク(在宅勤務)で毎日働いているかもしれませんが、気になるのは、「テレワークがいつまで続くのか?」ということですよね。
私もすごく気になっているので、
少し一緒に考えてみませんか。
テレワークはいつまで続くのか?

私は、テレワークは定着する可能性が高いと考えています。
はじめての緊急事態宣言が発令された当初は、「テレワークは一過性のものかな?」と思っていたのですが、次のような理由から、このままひとつの働き方として定着するのではないかと考えています。
- 事務所を手放す企業が出てきている
- テレワーク制度を充実化される企業が出てきている
- テレワークに慣れる人が増えてきている
- 新型コロナウイルスの問題がおさまる気配がない
事務所を手放す企業が出てきている
「電通」の自社ビル売却のニュースが話題になりましたが、話題にならないだけで、事務所を解約、移転する企業も増えているようです。
【参考】
テレワーク普及で移転の流れが加速
「オフィス解約」などで調べると、テレワークを機にオフィスを解約した企業の話がたくさん出てきます。
一度オフィスを売却、解約して、
それでうまくやっているなら、
たとえコロナの問題が解決しても、
元に戻すメリットが薄いです。
ですので、今ビルや事務所を手放している企業は、このままテレワークが固定化するのではないかと考えられます。
テレワーク制度を充実化させる企業が出てきている
また、トヨタ自動車のように、自社で働く利点のひとつとして、「テレワークのしやすさ」を売りにしている企業も増えています。
「テレワークのしやすさ」に惹かれて入社する人、働き続ける人たちがいることを考えると、そう簡単に、一度打ち出した方針を撤回できないはずです。
ゆえに、そういった企業では、
テレワークは固定化していくと考えられます。
テレワークに慣れる人が増えてきている
2020年4月入社の新卒のなかには、今にいたるまで、ずっとテレワークの人もいるはずです。
2021年卒の人たちもです。
つまり、
在宅勤務がスタンダードな世代です。
こういった世代の人たちのなかには、テレワークの働き方に慣れてしまって、毎日電車に乗って出社するイメージがわかない人たちもいるはずです。
新卒でなくても、たとえば私もそうですが、テレワークの働き方が快適過ぎて、「もう出社していた頃には戻れない」という人たちもいるはずです。
テレワークを理由にあえて事務所から離れた場所に住んでいる人も、今さら「テレワークは終わりです」と言われたところで、「いや、それは無理です」となるはずです。
ほんの3ヶ月程度であればすぐに戻れたでしょうが、今の時点(2021年8月時点)で、テレワークの流れが始まってから、すでに一年半くらいが経とうとしています。
一年半も同じことを続ければ、
まず間違いなく習慣化されるので、
今さら戻るのは難しいと言えます。
新型コロナウイルスの問題がおさまる気配がない
新型コロナウイルスの問題が今後どうなっていくのかは不明ですが、今のところ、先の見通しはたっていないようです。
ただ、今のような、感染したら当事者、濃厚接触者ともに隔離という方針が続くのなら、事務所を持って、社員を全員出社させるのはリスクでしかないです。
なぜなら、
いつ業務が停止するかわからないからです。
感染者が増加した商業施設などが、休業して消毒作業を行ったりしていますが、こんなことをいつまでも続けられるとは思えません。
休業したら売り上げは0なわけで、
とんでもない話です。
新型コロナウイルスの感染力の強さを考えると、どう考えても事務所に人が集まるのはリスクが高いわけです。
いずれは、濃厚接触者の自宅待機などはなくなるでしょうが、インフルエンザのように、発症したら一定期間は自宅待機という方針は残り続けるかもしれません。
また、
いつ変異しないとも限りません。
であれば、はじめから「集まらない」というのが得策ではないでしょうか。
二極化していく世界

ただ、そもそもテレワークができない業種もあります。
製造業や介護などは無理ですね。
ですので、日本社会全体がテレワークに移行するのは無理があります。
ただ、新型コロナウイルスの問題が解決しない限りは、テレワークのほうがメリットが大きいので、すでにテレワークの企業はそれを維持し、動きの遅い企業もテレワークに移行していくはずです。
また、先ほど上で挙げた理由から、新型コロナウイルスの問題が解決した場合であっても、テレワークを維持する企業は多いはずです。
つまり、
社会は二極化していきます。
しかし、一方で、
テレワークにも問題があることも事実です。

たとえば、
働き手が孤独になりやすかったり、
管理が難しかったりといった点です。
ですので、必ずしも、今のテレワークの働き方が維持されるとも限りません。
私自身、会社でテレワークの働き方を経験しましたし、「テレワークは最高」だと思っています。
けれども、もしも仮に一切社内の人と対面して顔を合わせないとするなら、それは少し寂しいだろうなと感じています。
また、まったく社内の人と顔を合わせずにパソコン一台で働けるなら、会社に所属する意味もわからなくなりそうです。
私は人との無駄なコミュニケーションが嫌いですし、飲み会なども嫌いですが、それでも会社に所属するなら、たまには社内の人と会いたいと思います。
ですので、基本はテレワークで、時々集まるような働き方が良いのでは?と思っています。
たとえば、
「フリーアドレス」です。
フリーアドレスというのは、
固定席がない働き方のことです。
固定席がないので、出社したときに、
空いている好きな席に座れます。
カフェみたいなイメージですね。
全員が出社すると席に座れない人が出てきてしまうので、前日までの予約制にするのはどうでしょうか。
フリーアドレスであれば、「ちょっとみんなと会いたいときに出社」という働き方が可能です。
社内に好きな人がいたら、「あの人今日来るかな?」とちょっとドキドキすることもできます。
あるいは、月一で会議室のような部屋を取って集まるのも良いと思います。
社員数が多い会社は全社員が集まるのは難しいと思うので、部署ごとに集まって一緒に働くイメージです。
「なんでそんなまどろっこしいことするの?誰とも会わなくても良いじゃん」という方もいるかもしれませんが、会社で働く良さというのは、やはり仲間と笑い合ったり、ご飯を食べたりできることでもあります。
デジタルの関わりしかなかったら、
会社で働く意味がないです。
この新型コロナウイルスの問題を機に、多かれ少なかれ、自分なりに孤独と向き合った人が多いと思います。
ですので、これまで以上に、
人との関わりが重要になってくるはずです。
よって、テレワークを維持しつつ、フリーアドレスだったり、人と関われる仕組みだったりを社員に提供できる企業が、人気企業になるのではないかと考えています。
まとめ
それではまとめです。
未来がどうなるかはわかりませんが、
私は次のような理由から、
テレワークは定着すると考えています。
- 事務所を手放す企業が出てきている
- テレワーク制度を充実化される企業が出てきている
- テレワークに慣れる人が増えてきている
- 新型コロナウイルスの問題がおさまる気配がない
GMOインターネットがテレワークに移行して話題になったように、影響力のある企業が動くと世の中の流れも大きく動く可能性があります。
自社ビル売却の電通や、
距離制限廃止のトヨタ自動車もそうです。
ですので、世の中の流れを知りたいと思ったら、影響力のある企業の発信に注目しておくのがポイントです。
