Web業界の営業って、どんなふうに仕事をとっているの?
これからWeb業界の営業職を目指す方に向けて、現役でWeb業界にいる私が、リアルな受注方法をお伝えします。
「営業ってゴリゴリのテレアポ?」「どうやって案件が舞い込むの?」と疑問に感じているあなたのために、営業手法の種類や特徴、向いている会社の見極め方までを詳しく解説していきます。
Web業界の営業職が使っている主な手法

Web業界に属する会社の多くは、次の営業方法のどれかで営業を行っています。
- ダイレクト・レスポンス・マーケティング
- テレアポ
- メールDM
- その他(紹介、飛び込み営業など)
詳しく見ていきましょう。
ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)とは?
「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」は、マーケティング手法の一種です。
たとえば、テレビCMのような広告は、視聴者が直接企業に問い合わせるようなことはなく、また、ブランドのイメージを良くするような抽象的な広告が多いため、「イメージ広告」と呼ばれています。
それに対して、「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」は、見込み客からの直接的なお問い合わせを獲得するための手法なので、「ダイレクト(直接的な)・レスポンス(反応)」という名前がついています。
「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」には、興味のある人からのお問い合わせを獲得できるという特徴があります。
そのため、テレアポなどと比べて、
圧倒的に商品を売りやすいです。
なお、「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」の具体的な手法には、次のようなものがあります。
- SEO対策
- コンテンツ・マーケティング
- インターネット広告
SEO対策
SEO対策というのは、自社サイトを検索結果の上位に表示する手法です。
インターネットを使って悩みを検索する人は多いため、自社サイトを検索結果の上位に表示することができれば、見込み客からのお問い合わせは増えます。
たとえば、「東京 SEO対策 会社」などで上位表示することができれば、都内でSEO対策の会社を探している見込み客からのお問い合わせが増えます。
そして、そのお問い合わせに対して、
セールスをします。

コンテンツ・マーケティング
「コンテンツ・マーケティング」というのは、ブログ(コラム)などを使ってお役立ち情報を発信し、その情報を見た見込み客からのお問い合わせを獲得する方法です。
Web業界には自社メディアを持っている企業が多いですが、成功している自社メディアからは多くのお問い合わせがあります。
たとえば有名どころでいうと、(株)ルーシーの「バズ部」や、(株)LIGのブログなどです。

インターネット広告
「インターネット広告」は、お金を支払ってインターネットに広告を掲載する方法です。
そして、その広告を目にした見込み客からのお問い合わせ獲得を狙います。
たとえば、「ホームページ制作」などで検索するとたくさんの広告が表示されると思います。
この方法は、お金を支払って後は待っているだけで良いので、営業としては楽です。
テレアポ:昔ながらの直接営業
「テレアポ」は、電話を使ってアポ(商談の場)の獲得を目指す方法です。
少人数のWeb制作会社や、DRMが得意な会社は行っていない可能性が高いです。
逆に、社長がゴリゴリの営業畑出身の会社だったりすると、テレアポを行っているケースがあります。
電話をかける対象(リスト)をある程度精査すれば受注できますが、基本的には難易度が高い方法です。
- 精神的にきつい
- アポが取れないと売上ゼロ
- 競合も多く、差別化しづらい
とはいえ、営業経験があったりやメンタルに自信がある人には向いている手法です。
メールDM:企業の窓口に一斉送信
「メールDM」というのは、公開されている企業のメールアドレスや、お問い合わせフォームに対して、営業メッセージを送る方法です。
そして、もしも相手が内容に食いついてきたら、アポをとって商談をします。
この方法は人手こそ必要なものの、大量に種をまくことができるので、使っている会社は多いです。
- コストが安く、大量送信が可能
- テンプレで回せば工数も少なめ
- 返信率は低め
ただし、質より量の世界なので、地道な積み上げが必要です。
その他の営業手法
ほかにも次のような営業方法を使っている会社もあります。
- 既存顧客からの紹介:信頼関係があるので受注率が高い。
- ランキングサイト掲載:月額掲載料を払い、比較検討中の見込み客から問い合わせが来る。
- 飛び込み営業:今はかなりレア。
- ジョイントベンチャー:他社サービスとの組み合わせで互いの顧客に提案できる仕組み。
「ジョイントベンチャー」というのは、複数企業が共同出資して新規事業を立ち上げることを指しますが、ここで言う「ジョイントベンチャー」は少し違って、ある会社が提供していないサービスを、そのサービスを提供している別の会社が提供するというケースです。
たとえば、インターネット広告を提供している会社があって、その会社のお客さんに対して、提携したWeb制作会社が、Web制作のサービスを提供するというケースです。
そして、商品を受注したら、Web制作会社からインターネット広告の会社に手数料が入ります。
この方法を使えば、
双方にメリットがあります。
- インターネット広告の会社は、関わりのない会社にお客が流れるのを防げる。
- Webサイトをリニューアル(新しく作り直す)することで、広告の成約率が高まる可能性がある。
- Web制作会社は、効率的に新規顧客が獲得できる。
「ランキングサイト」というのは、引っ越しの比較サイトのようなものです。
Web業界にも同じようなものがあって、お金を支払って掲載してもらうと、そのサイトを見た見込み客からお問い合わせがあります。
営業職でWeb業界を目指すなら「DRMが強い会社」がオススメ

営業初心者なら、DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)に力を入れている会社が断然おすすめです。
- アポが取りやすい
- ニーズのある人からの問い合わせなので売りやすい
- 無理な押し売りをしなくていい
「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」が得意かどうかをどう調べるかですが、もっとも確実なのは、面接の際に「どんな営業手法を使っているか?」と質問してみることです。
あるいは、事前に下記のような方法で
調べる手もあります。
- 商品名やサービス名で検索して上位表示されているか(例 「東京 SEO対策」など)
- 広告を出しているか(「地域名」+「Web制作」などでGoogle検索)
- 自社ブログや自社メディアを運営しているか?
- ネットの評判をチェック(テレアポをガツガツやっている会社は、悪評がたっているケースが多い)
まとめ|営業スタイルで働き方は大きく変わる
Web業界の営業にはさまざまな方法があります。
- ダイレクト・レスポンス・マーケティング
- テレアポ
- メールDM
- その他(紹介、飛び込み営業など)
もしもあなたがこれから、営業職としてWeb業界への就職・転職を考えているのなら、事前にその会社の営業手法をチェックしておくのは必須です。
営業手法によって、アポを取るのが簡単だったり、スーパーハードだったりするので、しっかり事前に調査して、自分に合った会社を選びましょう。