「SEO対策ってなんとなく聞いたことあるけど、実際はよくわからない…」 そんな方のために、この記事ではSEO対策の基本をわかりやすく解説していきます。
SEOという言葉自体が少しとっつきにくいかもしれませんが、読み終わるころには「なるほど、こういうことか!」とスッキリしていただけるはずです。
SEO対策とは?

SEOは「Search Engine Optimization」の略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。
簡単に言えば、Googleなどの検索エンジンであなたのサイトを上位に表示させるための工夫や施策のことです。
「Optimization=最適化」と聞くと難しそうですが、ポイントは“検索エンジンが評価しやすいサイトに整える”ということです。
なぜSEO対策が必要なのか?

Webサイトは、検索エンジンを通じて多くのユーザーに見つけられます。
検索結果の1ページ目に表示されると、アクセス数が飛躍的に増加し、ビジネスチャンスも広がります。
逆に、検索されても見つからない状態では、どれだけ良いコンテンツを作っても意味がありません。だからこそ、SEO対策が重要なのです。

たとえば、会社の中で給料アップの交渉をしたり、出世を望んだりする場合って、上司に評価してもらうために何らかのアピールをしますよね。
アピールしなくても黙々と頑張っていれば評価されることもあるかもしれませんが、積極的にアピールした方が評価されることは間違いありません。検索エンジン最適化のイメージってこんなかんじです。

検索エンジンに良い評価をしてもらうためにアピールするということです。
リンクのないWebサイトは存在していないのと同じ

検索エンジンへのアピールという点について、最も基本となるのがリンク対策です。
検索エンジンのロボットはリンクをたどって、WebページからWebページを移動する性質を持っています。
つまり、どこからもリンクが貼られていないページは検索エンジンにとって存在していないのと同じなのです。

ものすごい美男美女でも、家に引きこもって誰にも会わなかったらモテないですよね? 最低限のアピールは必要なのです。
【ちょっと補足】
Web:Webとは英語で「クモの巣」を意味します。
【ちょっと補足】
リンク:WebページのHTMLソースコードの<a></a>で囲まれた部分のことです。クリックすると別のページに移動します。
検索エンジンを理解しよう

SEOを正しく理解するためには、
検索エンジンの理解も必須です。
検索エンジンとは、検索のためのシステム・プログラムのことです。
GoogleやYahoo!、マイクロソフトなど、検索サービスを提供している企業は、検索エンジンを使ってインターネットで検索サービスを提供しています。

ちなみに、日本国内の検索サービスのシェア率は上記画像の通りです。圧倒的にGoogleです。(パソコン版)
Yahoo!はGoogleの検索エンジンを使用しているため、SEO対策=Google+マイクロソフトのBing対策になります。ただ、Bingは日本ではシェア率や認知度が低いため、あまり重要視されていません。
ですので、
実質的にはSEO対策=Google対策です。
個人的にはBingも力を入れるべきだと考えていますが、Bingは力を入れても労力に見合った見返り(アクセスや売上)が少ない、というのが正直なところです。
そのため、プラスアルファでBingも対策するというイメージでOKです。

検索エンジンのロボットの仕組み
検索エンジンのロボットの仕組みについて少し書いていきます。
例としてGoogleの検索エンジンロボットをあげます。

上記画像は検索エンジンのロボットがWebページを読み込んで、読み込んだページを検索結果に表示させるまでのイメージです。
- クローラー(スパイダーとも呼ばれる)がWebページとWebページのリンクをたどって新しいページを読み込む。
- クローラーが持ち帰ってきたWebページをインデクサがデータベースに整理整頓する。
- 検索ユーザーの検索キーワードにそって、データベース内のWebページを検索結果に表示する。

検索エンジンのロボットはあなたのWebサイトを日々訪れています。
ちなみに、サーバーのアクセスログを確認すれば各検索エンジンのロボットがいつWebサイトを訪れたのか確認できます。Googleのスパイダーに関しては、サーチコンソール内でも確認できます。

検索結果の順位決定の仕組み
検索エンジンのロボットについて理解していただいたところで、次は検索結果の順位が決定する仕組みについてです。
検索結果の順位決定の仕組みについては、Googleの社員により断片的に言及されることはありますが、明確に明かされてはいません。
明確に明かされていない理由としては、もしも答えを世界中に明かしてしまったら、みんなが同じことをして、検索市場が混乱に陥ってしまうためです。
Googleはユーザーにとって良いWebページのみを上位に表示させようとしています。
ですが意図的に検索結果の上位に表示させる方法が知れ渡ってしまったら、ユーザーにとってよくないWebページまでもが上位に表示されてしまいます。
そしてその結果、「Googleは使えない」と検索ユーザーに思われてしまいます。そんなことになればGoogleは使われなくなりますし、Googleが使われなくなれば、Googleの収益もなくなります。
ですのでGoogleにとって、検索結果の上位に表示される方法は、最大級の極秘情報なのです。
つまり、意図的に検索結果の上位に表示させる確実な方法は誰にもわからない、ということです。知っていたとしても、Googleの検索チームくらいではないでしょうか。

じゃあなぜSEOがビジネスとして成立しているのですか?書く記事がいつも検索結果の上位に表示される人もいます。そういう人たちやSEO会社の人たちは答えを知ってるのではないですか?

結論を言うと、誰も答えを知りません。
ただ、「じゃあSEO会社の人たちはウソをついているか?」というとそうではなくて、明確に全ての要因はわからないが、一部はわかる、というのが回答になります。
そして、検索結果の上位に表示させるためには、この一部であっても十分なのです。
【ちょっと補足】
Googleのビジネスモデル:検索サービスからではなく、検索結果に表示される広告から収益を得ています。
【ちょっと補足】
検索上位に表示させる方法が知れ渡るとどうなるか:意図的に検索結果の上位に表示させやすい検索サービスは実際に過去にあり、特定のキーワードで検索した際にアダルトサイトのみが表示されるといった例もあったようです。
どうやって上位表示を狙うか

検索順位をアップさせるための方法について、もう少し書いていきます。
検索順位の決定要因について、明確にはわからないという話をしましたが、では、SEO会社やアフィリエイターなどはどうやって検索結果の上位表示を狙っているのか?
それは、上位表示されているWebサイトの傾向を調査し、仮説をたて、実際にその施策を実施してみて検証する、これの繰り返しによって蓄積された経験やデータをもとに上位表示を狙いにいきます。
たとえばSEO会社には日々たくさんのお客さんからのSEOの相談が来ますので、必然的に検証の機会が多くなります。また、アフィリエイターなどもたくさんのブログを作って大量の記事を投下しているので、検証の機会が多くなります。
次のようなイメージで、
日々仮説と検証を繰り返しています。
- 上位表示されているWebサイトの傾向を調べる。例)文字数が多い。
- 文字数が多いページは上位表示されやすいのではないか?(仮説)
- 実際に上位サイトと同じくらいの文字数で記事を書いてみる。(施策の実施)
- 検索結果の順位を日々モニタリング。(検証)
このように仮説と検証を繰り返していくと、狙って上位表示できる確率が高くなっていきます。

ただ、検索エンジンは日々進化し続けている

それなら、データがたくさんたまっているSEO会社って無敵なんじゃ?

それが、実はそうでもないです。
なぜなら、検索エンジンは日々進化し続けているからです。進化というのは利便性の点もありますし、検索順位の点で言えば、検索順位の評価基準の改良を続けています。
たとえばかつては、Googleの検索結果に上位表示させる最も有効な策は「被リンク」と言われていました。
被リンクとは、外部のサイトに自分のサイトを紹介してもらうことです。

被リンクは、Webの世界の投票のようなものだと言われています。
たとえば、あなたが書いた記事を読んだ誰かが自分のWebサイトで「この記事おもしろいし役に立つよ」とリンクを貼り付けて紹介したとします。すると検索エンジンのロボットは、「このWebサイトは他のWebサイトからリンクを貼られているから、きっと良いWebサイトなんだろう」と評価する仕組みです。
Googleが登場する前にも被リンクの評価基準は存在したらしいですが、Googleの被リンクの評価基準が画期的だったのは、それぞれのWebサイトに「ページランク」というものを導入したことです。
これにより、ページランクの高いWebサイトからのリンクは、ページランクの低いWebサイトからのリンクよりも高い評価をえる、という仕組みが可能になりました。
この仕組みにより、単純にリンクを貼るというだけでは評価しないことに成功したわけです。
被リンクの補足が長くなりましたが、現在、Googleは被リンクの評価を以前ほど重要視していないと言われています。それどころか、「ペンギンアップデート」といって悪質な被リンクにペナルティを与える評価基準まで導入しました。※2012年導入
ちなみに、悪質なリンクを排除する評価基準の導入によって、被リンクに頼っていた企業やSEO会社は大きなダメージを受けたようです。
検索エンジンは、ユーザーにとって有益であり続けるために日々改良を重ねています。
被リンクの効果を減少させたのも、ユーザーにとって良い検索エンジンであるためです。ですので、仮にSEO会社は絶対に検索順位をあげる方法を発見したとしたら、その方法にペナルティを与える可能性が高いです。
そして検索エンジンは評価基準(アルゴリズム)をけっこう頻繁に変えています。
その頻度は、大きなアップデートは半年に一度くらい、小さなものは月一くらいのイメージです。
ペナルティを受ける可能性が高いSEO施策
これからSEOを頑張ろうとしているあなたは大丈夫だと思いますが、知らずにやってしまうことを避けるために、ペナルティを受ける可能性のあるSEO施策ついて説明します。
具体的には以下施策です。
- コンテンツの自動生成(ページを増やすために自動で作られた意味のないページを作ってはダメです。)
- 有料リンクの購入(自然なリンクは手に入れづらいですが、だからといって有料リンクはペナルティのリスクがあるので危険です。)
- キーワードの詰め込み(いくら狙ったキーワードで上位表示させたいからといって、キーワードを過剰に入れるのはNGです。)
あと、ペナルティではないですが、内容の薄いページを更新するのもオススメしません。
日記として公開しているブログであれば問題ないですが、SEOを頑張りたいサイトの場合は、内容の薄いページを作ってしまうと、全体の評価が下がってしまうので避けましょう。
Google検索セントラルには、「品質に関するガイドライン」という項目があり、ペナルティを受ける可能性のある行為がリストアップされています。
最低一度は目を通しておきましょう。

SEO対策を自分のサイトで試してみよう

さて、ここまで読んでくれたあなたは、もうSEOの全体像についてはけっこう詳しくなっています。「SEOって何?」と聞かれても詳細を答えられるくらいの知識はあるはずです。
きっと「自分でも試してみたい」とウズウズしていることでしょう。
最後に、よりSEOを理解するために今日からできることを書いて終わりにしたいと思います。
検索順位を意識してコンテンツを作ってみよう

SEOに興味をお持ちということは、ご自身のWebサイトを持っていたり、ブログをやっていたりすると思います。
今回は企業サイトのコラムやブログの記事を書くときにできることを紹介します。
SEOへの理解を深めるために、
以下のことをやってみましょう。
- まず何について書くかを決める。
- 【最重要】どんなキーワードで上位表示を狙うかを決める。例)「東京 ひとり暮らし 生活費」など
- 設定したキーワードをもとに記事を書く。
- 記事を書く際に、狙ったキーワードをタイトルに含めることを忘れずに。
- 記事を更新したら、毎日検索結果を確認して自分が書いた記事が表示されているか見る。(何日間で検索結果に表示されたか調査する。最初は2ページ目か3ページ目に表示されると思います。)
- 毎日の順位変動をチェックする。
これだけでOKです。
簡単ですよね。
ですがこれをやると、
検索エンジンへの理解が深まります。
私の場合、365日検索結果を調査しています。
また、このときに、
仮説を立てて実行するとよりグッドです。
たとえば、「前回記事を書いたときは2,000文字書いたらけっこう上に表示された。やっぱり上位表示を狙うんはある程度文字数が必要なんじゃないか?」といった具合にです。
たくさん仮説を立てて、
実行していきましょう。
そうすれば、仮説が根拠あるSEO施策になります。
そして根拠あるSEO施策になれば、たとえば会社で「君、うちのホームページのSEOなんとかならないかね?」と言われたときでも対応できます。

まとめ
SEO対策についてバッチリ理解できましたか?
まとめます。
- SEO=Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)
- 検索エンジン最適化=検索エンジンから良い評価をしてもらうために、Webサイトを検索エンジンに評価されやすい形にすること。
- 検索結果の上位に表示されるとアクセス数が増えたり、売上が増えたりと良いことがたくさんある。
知識だけだと理解しづらい部分もあるので、ぜひ実際に行動してみてくださいね。
このブログでは実際にSEOの現場にいるからこそ書けることを書いています。
もしよろしければ他の記事も読んでいってください。SEOについて誰よりも詳しくなれること間違いなしです。