
最近E-A-Tという言葉をよく聞くのですが、どういう意味ですか?

でSEO対策の仕事をしている私が「E-A-T」について解説します。「E-A-T」は現在のSEOを考えるうえで非常に重要な概念です。若干わかりづらい概念ですが、この機会にぜひ理解しておきましょう。
E-A-Tは3つの英単語の頭文字

E-A-Tとは、
以下3つの英単語の頭文字です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
読み方は「イーエーティー」で大丈夫です。たぶん「イート」ではないです。
誰かが「E-A-T」と言ったら、
Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)のことを言っているのだと覚えておきましょう。
料理を目の前に誰かが「イート」と言っていたら、それはおそらく「食べる」の方だと覚えておきましょう。
E-A-Tの意味
E-A-Tは、
コンテンツの品質ガイドラインに関わる概念です。
Googleは、コンテンツの品質についてのガイドラインを公表しているのですが、その中で「E-A-T」が言及されています。
高品質なコンテンツのためにはE-A-Tが必要
GoogleのガイドラインのE-A-Tについての考え方がSEO業界に広まったことで、「順位をあげるためにはE-A-Tが大事」と言われるようになりました。
ガイドラインは英語なので、
英語が得意でない方にとってはしんどいです。
ただ、「ガイドラインが英語で読めなかったので、ルールを守れませんでした」と言っても、Googleは容赦なく順位を落としてくるので、余裕があったら読んでおくと良いかもしれません。
とはいえ、無理して読むものではないです。
ちなみに私は読んでいますが、
わからない英単語を飛ばしまくって自己解釈したので、むしろガイドラインを読んでいない人よりもガイドライン違反をする心配に怯えています。
E-A-Tについて少し深堀り

E-A-Tのそれぞれの単語について少し深堀りしてみましょう。
Expertise(専門性)
Expertiseは、
日本語訳だと専門性です。
「エキスパーティス」と言えば外国の方にも伝わるでしょう。
専門的な人や仕事に対して、
Expert(エキスパート)という言葉がよく使われますが、SEOでも同じ意味で使われます。
人によって解釈が分かれるのが、エキスパートが指す意味です。
エキスパートって?
- 一つのテーマに特化した専門的なサイトのこと?
- コンテンツ制作者の専門性のこと?
たとえば金融ブログを運営していたとして、そのブログに金融以外のことは書かない方が良いということを指しているのか?
あるいは、
金融関係の記事を書く場合、ブログの運営者はお金の専門家(税理士やFPなど)である必要があるのか?ということです。
これについては、
両方とも大事です。
最近の流れを見ていても、
専門的なサイトの方が明らかに評価が高いです。
何かキーワードで検索して、
上位表示されている多くのサイトが専門的なサイトだと思います。
ユーザーにとっても、色々なことがごちゃごちゃ書かれているサイトよりも、専門的な内容に特化したサイトの方が良いはずです。
たとえばあるアニメの考察ブログがあったとしましょう。
あなたはそのブログにたどり着いて記事を読みました。毎日更新されるので、毎日ブログを訪問するとしましょう。
その際に、まったくメンテーマと関係のない「今日は○○食べた」といった記事が更新されていたらどうでしょう?
「いや、わたしが読みたいのそれじゃないし」となりませんか?
また、専門的な内容を更新し続けた方が、検索エンジンに対して「そのキーワードが重要だ」というサインを送ることができるので、有利です。
「記事の執筆者が専門家である」という点も重要です。
これについては後述しますが、
特定の分野に関しては、「記事の執筆者が専門家である」という点が上位表示にポイントになります。
Authoritativeness(権威性)
Authoritativenessは、
日本語訳だと権威性です。
「オソーリテティブネス」と言えば外国の方にも伝わるでしょう。ちょっと発音が難しいですね。
SEOにおいてのAuthoritativeness(権威性)とは、他社から評価されているサイトや大学、病院などの機関が発信する情報に価値があるといった考え方です。
現実世界でたとえるなら、
「この人が言うなら間違いない」「この人の言うことなら聞こう」と思われるような人です。
Trustworthiness(信頼性)
Trustworthinessは、
日本語訳だと信頼性です。
「トラストウォーディネス」と言えば伝わると信じたいです。
信頼性は少し難しい概念です。
何をもって信頼性があると言えるでしょうか?
考えられるのは以下です。
- 情報の引用元が正しいか(発信内容に根拠があるか)
- サイトのセキュリティは安全か
- プライバシーポリシーやお問い合わせフォームはあるか
YMYLではとくに重要

E-A-Tについて見てきましたが、
こう考える方もいるかもしれません。

じゃあE-A-Tがないとダメなの?
E-A-Tはあったほうが良いですが、
どんなサイトや管理者でも、その条件を満たせるわけではありません。
E-A-Tについては、
Webサイトのジャンルによって重要度が変わると言われています。
E-A-Tが重要なジャンル
- 金融情報
- 医療、健康
- 法律
- お金を扱うページ(オンラインショッピング)
「お金」や「医療」などの分野については、YMYLと呼ばれ、E-A-Tが重要視されています。
YMYLとは、「Your Money Your Life」のことです。
なぜ「YMYL」のジャンルではE-A-Tが重要視されるのでしょうか?
それは「YMYL」のジャンルが人の生活に大きな影響をおよぼすからです。
たとえば、事故や病気で緊急状態に直面して検索を行ったとき、どこの誰が書いたのかもわからない信憑性のない情報が検索のトップに表示されていたらどうでしょう?
その情報を見たことによって、
助かるはずだった命が助からないといったことがあるかもしれません。
ほしいのは、専門家による専門的な情報のはずです。
お金も同じです。
生活や生命に大きな影響を与える可能性のあるジャンルに関しては、高いE-A-T(専門性・権威性・信頼性)が必要になるのです。
E-A-Tを高める方法

それではE-A-Tを高める方法について考えてみましょう。
E-A-Tについては、
業界でも若干手探りな状態ですが、私の見解をいくつかお話します。
Expertise(専門性)を高める方法
Expertise(専門性)を高める方法について考えてみましょう。
「専門家であることを明示する」「被リンクを獲得する」などがよく言われていますが、もっとも現実的な手法は、サイトテーマを特化させることです。
経験上、サイトテーマの特化が上位表示の鍵を握っているのは間違いないです。
サイトテーマを特化させて、そのテーマについての記事を更新し続けると、メインテーマ関連のキーワードで上位表示しやすくなります。
ですので、
SEO対策を行う場合、サイトテーマを特化させるためにテーマに合わない記事を削除したりnoindexしたりするケースもあります。
上位表示したいメインテーマがあるなら、そのテーマに関連したコンテンツを更新し続けましょう。
逆に、あまり関連性のないコンテンツは捨てる(更新しない)ことも考えましょう。
Authoritativeness(権威性)を高める方法
次に、Authoritativeness(権威性)を高める方法です。
権威性を高める方法として最も現実的に考えられるのは、被リンクの獲得です。
たとえば、
SEO対策について、「このサイト参考になるよ」と被リンク紹介されることの多いサイトは、SEO対策という分野で権威性があると言えます。
また、
どれだけ効果があるのか謎が多いですが、「サイテーション」の獲得も考えられます。
サイテーションというのは、
ネット上での「リンクなしの言及」のことです。
あとは、
「○○」について検索してたどり着く人が多いと判断された場合、そのサイトは「○○」について権威性のある状態だと判断される可能性もあります。
たとえば、Googleはサーチコンソールでも確認できるように、検索キーワードの種類やクリック率などを収集しています。
ですので、
このサイトは「○○のことを知りたい人が助けを求めるサイト=権威性のあるサイトだ」という判断をできる可能性もあります。
Trustworthiness(信頼性)を高める方法
Trustworthiness(信頼性)については以下点を意識しましょう。
- 情報の引用元が正しいか
- サイトのセキュリティは安全か
- プライバシーポリシーやお問い合わせフォームはあるか
情報の引用元について
情報を引用する際は、
情報の引用元を意識しましょう。
たとえば、私はSEO関係の情報を引用(リンク紹介)する際は、基本的に「Google検索セントラル」を利用していますが、それは「Google検索セントラル」がGoogleの公式サイトだからです。
リンク引用する際は、
個人サイトを引用するよりも、信頼性のあるデータを公表している組織サイトを利用するのが良いです。
「情報の信頼性=明確な根拠を示すべき」といった意見もありますが、検索エンジンのロボットがそこまで見ているかは不明です。
サイトのセキュリティの安全性
サイトのセキュリティに関しては、
以下点を意識しましょう。
- SSL対応
- 悪意のあるプログラムによってサイト改ざんなどが発生していないか
今時のWebサイトはSSL化が必須ですので、万が一SSL未対応の場合は対応しましょう。
悪意のあるプログラムによるサイト改ざんについては、ケースとしては多くないですが、実際に発生しています。
万が一サイトが被害を受けた場合は、
Googleサーチコンソールに通知が入る可能性が高いです。
サイトのセキュリティに問題がある場合、信頼性のあるWebサイトとは言えないので注意しましょう。
プライバシーポリシーやお問い合わせフォームの設置
「プライバシーポリシー」や「お問い合わせフォーム」ページの有無です。
一般的な企業サイトやECサイトであれば用意されていると思いますが、ブログサイトなどでは用意されていない場合もあります。
ユーザー質問に答えるお問い合わせの窓口があることは、サイトのユーザビリティの点においても非常に重要です。
用意していない場合はすぐに用意しましょう。
まとめ
E-A-Tについては以上です。
E-A-Tとは
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
E-A-Tって知ってる?と言われたら、
「専門性・権威性・信頼性」のことでしょ?とドヤ顔で答えましょう。
E-A-Tを高める方法については、
業界の中でも意見が分かれています。
今後も新しい情報を随時更新予定ですので、ぜひ当ブログをお気に入り登録しておいてくださいね。