「LPの効率的なコーディング方法がわからない」
「まだ経験が浅くて、デザインデータを渡されても何から手をつければ良いかわからない」
LP(ランディングページ)のコーディングって、たかがページ1枚ではありますが、実は、構造設計・レスポンシブ・アニメーション・広告審査への配慮まで、思っているよりも考えることが多いです。
しかも、デザインカンプが完璧に整っているとは限らず、「ここの余白…どうなってるんすか?」「この画像、全部1枚?マジで?」と、謎解きのような日々。
そんな中で、実際の現場で身につけた、私なりの「LPコーディングのコツ」をまとめました。
- デザインを忠実に再現するための考え方
- よくある落とし穴とその回避法
これを読めば、次の案件で「あ、これはあのパターンだ」と冷静に対処できるようになるはずです。
LPコーディングの基本構成と流れ

まずそもそもの話として、LPの役割についておさらいしてみましょう。
制作案件に携わっている方でも、実際にその制作物がどう利用されているかを知らないケースは多いです。
でも本当は、デザイナーであってもエンジニアであっても、その制作物の使用目的をしっかりと理解しておく必要があります。
たとえば、広告として使用するLPには、以下のような特徴があります。
- ページ単体で完結している(他ページへのリンクをほぼ持たない)
- ファーストビューの訴求が命(ユーザーは3秒で離脱する)
- スマホ比率が高く、縦スクロール中心の設計
- A/Bテストやバナー差し替えなど、頻繁な更新が前提
- 審査が厳しい広告媒体(例:Google広告やMeta広告)に対応する必要あり
こういったことを理解していないと、「見た目はそれっぽいのに、CVが全く取れないLP」
「広告審査に通らない」「修正依頼が何度も来る」といっ現場が困る問題が頻発します。
クライアントは、LPに「きれいさ」だけでなく、成果を求めています。
だからこそ、LPコーディングでは見た目の再現に加えて、
- 余白やフォントサイズなど可読性の最適化
- スマホでの使いやすさ・操作性の考慮
- HTMLやCSSの構造をシンプルに保つ
- 審査落ちの原因になるNG表現の回避
といった実務感覚が求められます。
この感覚を持たずに「デザイン通りに組めばOK」とだけ考えていると、納品後に「なんか違う」「これじゃ使えない」と言われてしまう可能性もありまる。
LPの目的・構成・運用まで視野に入れてコーディングすることが、プロの仕事として信頼される第一歩です。
デザインデータを読む力(レイアウト意図の把握)
LPコーディングでは、ただデザインを見るだけでは足りません。
大事なのは、そのレイアウトに込められた意図を読むことです。
たとえば、ある余白が大きく取られているとします。
それは「なんとなく」ではなく、
- セクションの切れ目を明確にするため
- 視線を休めるため
- CTA(ボタン)を際立たせるため
といった狙いがあることが多いです。
また、フォントの太さや色の差、余白の詰まり方、アイコンの配置なども、すべてが「読み手の行動を促すため」の設計になっています。
この意図を読み解きながらコーディングすれば、単なる再現にとどまらず、意味のあるHTML構造や、アクセシビリティまで配慮できるようになります。
LPは「売るためのページ」です。
売れないLPには何の価値もありません。
だからこそ、読み手目線で読む力が、デザイン再現力以上に大切なのです。
H3:コーディングの流れ(骨組み→装飾→動き)
LPのコーディングを効率よく進めるためには、段取りが大事です。
おすすめの流れは次の通りです。
- まずはデザインカンプを分析
どこからどこまでを画像コーディングにするか、HTMLベースにするかを判断。
共通要素として使えるものはないか、レスポンシブ対応はどうするかを考える。 - HTMLで骨組みを作る(構造)
まずはセクションごとに見出し、画像、テキストなどの要素をざっくり配置していきます。
ここで重要なのは、正しいタグ構造とクラス命名です。 - CSSで装飾を行う(見た目)
骨組みができたら、色・フォント・余白などを整えていきます。
この時、デザインとピクセル単位で合わせることよりも、調整しやすい設計を心がけると修正も楽になります。 - 必要なアニメーションや動きを追加する(魅せ方)
最後に、ボタンのホバーやセクションのスクロール表示など、ちょっとしたアニメーションで印象を強化します。
ただし、動きをつけすぎないことが大切です。ページの目的を邪魔しない、控えめで自然な演出を意識しましょう。
この「分析→骨組み→装飾→動き」の順番を守ることで、途中での修正にも強く、納品後の改修もしやすい構造になります。
実案件で使える!LPコーディング7つのコツ

それではもう少し具体的に、実際のLPコーディングについて見ていきましょう。
1. 最初に全体設計(共通クラス/命名ルール)
「よし、始めるか」となった時に、いきなりHTMLを書こうとウズウズする気持ちはわかります。
でも全体設計をせずにコーディングすると、かなりの確率で「あのボタン、ここと共通だったんだ、じゃあこのクラス名おかしくない?」とか、「このHTML構造じゃレスポンシブ無理じゃない?」とか、何かしらの問題にぶち当たります。
まずは、「共通クラス」「命名ルール」「ファイル構成」などを設計しましょう。
たとえば、
- .c-btn(component button)
- .l-section(layout)
- .u-text-center(utility)
のようにBEMやFLOCSSをベースにルールを整えておくことで、後々の保守性が段違いに高まります。
CSS設計についての知見がない場合でも最低限「このパーツにはこのクラスを使う」といった簡単な共通ルールを決めておくことが大切です。
たとえば:
- ボタン → .btn
- セクション見出し → .section-title
- コンテナ → .container
このように、案件ごとに小さなガイドラインを持つだけでも、後からの修正や保守が劇的にラクになります。
命名がテキトーだったり、場当たり的に書いたCSSは、あとで必ず自分の首を絞めます。
逆に、構造を意識したネーミングとルールの統一は、プロの仕事の証拠です。
2. ファーストビューは最優先で美しく仕上げる
ユーザーがLPを開いた瞬間に表示される「ファーストビュー」は、そのLPの第一印象を決める超重要エリアです。
- 画像やテキスト(テキストを画像で置く場合)が荒くなっていないか
- ボタンやリンクが自然に視認できるか
- 画面サイズで崩れていないか
この部分に違和感があると、
ユーザーはそれ以上読んでくれません。
ここは最重要なので、他のブロックより時間をかけてでも、デザインカンプを忠実に再現したものを作りましょう。
3. セクションごとにパターン化して効率化
LPはセクションが縦に長く続く構成になっていることが多く、「似たような構造のブロック」が連続するのが特徴です。
そのため、セクションをパターン化してパーツとして再利用することで、制作スピードが格段にアップします。
例:
- タイトル+テキスト+画像 → .section–textImg
- 実績スライダー → .section–carousel
- ボタン付きリード文 → .section–leadCta
このようにテンプレート化しておけば、劇的にスピードが速くなりますし、別の案件で再利用することも可能です。
4. マイクロアニメーションで印象UP(CTAなど)
LPでは「動きすぎ」は逆効果ですが、
ちょっとした動きは効果的です。
たとえば、
- CTAボタンがふわっと浮き上がる
- スクロールに応じて要素がフェードインする
- ホバー時にアイコンが色変化する
など、目立たせたい部分だけにマイクロアニメーションを仕込むと、視線誘導や離脱防止につながります。
実案件では、具体的なアニメーションの指定がないことも多いので、その場合は、納期に余裕があったら対応するくらいのイメージで大丈夫だと思います。
経験上、アニメーションがあるからといって、劇的にCVRが上がるといったことはないです。
※CTAボタンのアニメーションは多少有効かもしれません。
5. PCとスマホを並行して構築する
「スマホを全部作ってから、あとでPC対応しよう」とすると、間違いなく構造のズレや修正の手間が増えます。
そのため、私の場合は、ブロックごとにスマホとPCを同時並行してコーディングしています。
この方法であれば、後になって「このHTML構造じゃPCのレイアウトを再現できない」といったことはなくなります。
メディアクエリについては、とくに指定がない場合には768px付近で良いかと思います。
ファーストビューなどでpositionを使っている場合には、もしかしたら細かくメディアクエリを設定する必要が出てくるかもしれませんが、そうでないなら、ブレイクポイントは少ない方が効率的です。
6. 画像の最適化(WebP、lazyload)
LPはとにかく画像が多くなりがちです。
また、Retina対応をする場合、
画像も大きくなりがちです。
そのまま貼り付けるとページ表示が遅くなり、場合によってはCVにも悪影響が出ます。
余裕があるなら読み込みスピードにも気をつかいましょう。
- WebP形式に変換
- 画像圧縮ツールなどで圧縮
- 画像サイズを必要以上に大きくしない
- 遅延読み込み
とくにファーストビューの画像は表示速度に大きく影響します。
あまりにも読み込みが遅いとクライアントからクレームが来たりするので、最低限のラインは意識しておきましょう。
7. Photoshop/XD/Illustratorからの画像書き出し注意点
正直な話、画像コーディングすればするほど、LPコーディングの速度は上がります。
もしも何の指定もないなら、私は数十分でLPをコーディングすることができます。
ただ、広告媒体によっては、テキストが画像化されすぎているという理由で、NGが出ることがあります。
また、画像コーディングし過ぎると、ページ全体が重くなります。
そのため、バランスを見極める必要があります。
- CSSでの再現が無理だったり、時間がかかりそうな箇所は画像で対応
- 特殊なフォントを使ったテキストなどは画像で対応
- 納期がギリギリでとくに指定がない場合、画像を多めにする
私はこういったマイルールでコーディングしています。
LPコーディングを効率化するおすすめツール

実際に私がLPコーディングの際に使っているものです。
生成AI(ChatGPTなど):相談・確認・仮埋めまでフル活用
生成AI(例:ChatGPT)は、もはやコーダーにとって相棒と呼べる存在です。
とくに以下のような場面で役立ちます:
- CSS設計の相談(「BEMでどう書く?」「TailwindでこのUIを再現するには?」)
- 説明文の仮埋め(テキストダミーが必要なとき)
- 属性の記述ミス確認(altやariaなど)
- レスポンシブ対応
とりあえず、どんなことでも大体の場合、的確な回答をくれます。
生成AIを活用すれば、1週間かかっていたコーディングでも、2日程度で納品できます。
使わない理由はないので、
必ず使うようにしましょう。

Cursol(カーソル):AI搭載のVSCode風エディタ
最近利用者が増えている、Cursol(カーソル)というAIエディタです。
VSCodeベースで動作し、ChatGPTと統合されているため、エディタ内でコードの意味や改善案をその場で聞けます。
特徴:
- コード選択 → 右クリック → 「意味を聞く」などのAIアクションが可能
- リファクタ、命名改善、コメント生成などを即時提案
- 予測変換機能あり
ChatGPTと被ってはいますが、こういったAIエディも非常に便利です。
CSSのネスト利用
ツールではないですが、CSSの記述方法を工夫することで、コーディングスピードを劇的に上げることができます。
詳しくは下記記事に書きましたが、今のCSSはSassを使わずにネストを使った記述ができるので、使いこなせるようになると非常に便利です。

まとめ:LPコーディングは「翻訳力」と「実装力」が命
LP(ランディングページ)のコーディングは、見た目の再現だけが仕事ではありません。
本当に大切なのは、
- デザインに込められた意図を正しく読み取り
- それをズレなく再現する翻訳者としての力
- そして、効率的かつ正確に組み上げるエンジニアとしての実装力
を兼ね備えることです。
そのためには、たとえば
- レイアウトの余白の意味を汲み取る分析力
- 構造設計→装飾→アニメーションという段取り力
- 共通クラス設計や画像最適化といった実務スキル
- さらには、AIツールを使いこなす柔軟性と時短術
など、さまざまな力が問われます。
LPは売るためのページです。「作って終わり」ではなく「使われて成果を出す」ページに仕上げる視点を忘れないことが大事です。
デザインを見るだけでなく、読む力。
コーディングするだけでなく、使う人を想像する力。
それらを磨くことで、あなたのLP制作は確実にレベルアップしていきます。

