「ユーザーがページのどこで離脱しているか知りたい」
「サイト内でどんな行動をしているか知りたい」
そんな課題を解決してくれるのが、Microsoftが提供する無料のユーザー行動解析ツール Clarity(クラリティ) です。
ClarityはAI分析にも力を入れていて、要約機能というものを使えば、改善の仮説立てから施策実行までを格段にスピードアップできます。
本記事では、ヒートマップ機能とレコーディングの要約機能を実際の改善サイクルでどう活用するかについて解説していきます。
基本的な導入方法や、ヒートマップ・録画などの概要は、下記記事で解説しているので、まだ導入していない方は下記記事を先にお読みください。

Clarityのヒートマップ活用【応用】

ここではまず初めに、ヒートマップを使って、実際にどう改善につなげていくかを考えていきます。
クリック(タップ)ヒートマップでCV導線を点検
クリックヒートマップは、ユーザーがどの要素をクリック(タップ)したかを色の濃淡で可視化したものです。
【改善事例】
あるLPで、CTAボタンのクリック率が伸び悩んでいました。クリックヒートマップを見ると、ボタンよりも近くの画像が多くクリックされていたことが判明。
→ ボタンを目立つ色に変更、かつ画像のリンクを削除。
【ポイント】
- CTAが視覚的に埋もれていないか
- 本来誘導したい箇所以外にクリックが分散していないか
- モバイルとPCでクリック位置に差がないか
スクロールヒートマップで読了率を把握
スクロールヒートマップは、ページのどこまでスクロールされたかを示します。
色が赤→黄色→青と変化していき、
下に行くほど割合が減ります。
【改善事例】
ブログ記事の最後に設置した資料請求フォームのコンバージョンが低かった。スクロールヒートマップで確認すると、フォームが表示される位置まで到達したユーザーは全体の25%しかいませんでした。
→ フォームを記事中盤にも設置。
【ポイント】
- 重要な情報が低スクロール領域に置かれていないか
- モバイルでの読了率がPCより大きく下がっていないか
- ファーストビューの下で離脱が急増していないか
重要な情報、見せたい情報を上部に移動させる改善施策は、LP改善の場でもよく使われます。
ヒートマップ要約機能で時短分析

Clarityでの基本的な分析は、下記のような流れになります。
- 分析メニューを設定(レコーディングorヒートマップ)
- 分析期間を設定
- フィルターの設定(ページ、デバイスなど)
そして、表示されたヒートマップデータについて、仮説を立てたり、改善施策を考えたりします。
ただ、慣れていないと、ただヒートマップなどの情報見ても「何も見えてこない」という状態になりがちです。
そこで使えるのが「ヒートマップの要約」機能です。
- 画面右上の「ヒートマップの要約」をクリックするだけ
- 分析結果や改善案を提示してくれます
例)私のサイトの場合
- デスクトップユーザーはWebライティングをクリックし〜
- モバイルユーザーは生成AIで消えるライター、生き残るライター【発注者目線】に集中しており〜
- ページ下部まで到達する訪問者が少ないため、重要な情報やCTAはページ上部に配置することを検討してください。
この機能を使えば、面倒な分析をやらずに、重要なポイントだけを掴めます。
レコーディンにも要約機能あり
レコーディングにも同じく要約機能があります。
これまでは、ユーザーごとの行動を1本ずつ動画で確認する必要があったため、分析に膨大な時間がかかりました。
要約機能を使えば、録画データををAIが調査し、共通の行動パターンや課題を抽出してくれます。
【要約機能でわかること一例】
- 特定ページでの離脱ポイント
- 同じ要素でのクリックミスや反応なしクリック
- 入力フォームの中断位置
- ページ滞在時間が極端に短いユーザー群
- 商品購入に至ったユーザー群
全ての動画をチェックするのは大変ですが、要約機能を使えば、特徴的な動きのあったユーザーのみを抽出してくれます。
例)私のサイトの場合
- 一部のユーザーは、SEO対策やWordPress関連の記事を閲覧し、情報を得ることができました。
- 特定のユーザーは、「ChatGPT・Gemini・Copilot」などAIツールに関する記事を見つけて読んでいました。
- 一部のユーザーは検索機能を使用しましたが、有効な結果にたどり着かなかったようです。
また、「レコーディングを要約する」を選択した際に、
- 上位のレコーディング
- カスタム
の2つのメニューが表示されるのですが、カスタムを選べば、対象を自由に選ぶことができます。
まとめ
Microsoft Clarityは、無料ながらヒートマップやレコーディングなど、高機能な分析機能が利用できます。
とくにレコーディング機能は、数値データだけでは見えない、実際のユーザー行動を追えるので、マーケティングツールとして非常に優秀です。
分析に慣れていない人でも、要約機能を使えば、簡単にサイトの課題を見つけ、改善案まで得ることができます。
役に立つこと間違いないので、迷ったらまずは使ってみましょう。

